日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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原著
深谷市の介護支援専門員に対する呼吸リハビリテーションの認知度調査と普及の取り組み
山田 真理田中 真理子飯塚 かおり阿部 博樹倉島 優理亜竹村 仁男原 史郎須賀 達夫青木 康弘前野 敏孝
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2017 年 27 巻 1 号 p. 54-58

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抄録

慢性閉塞性肺疾患(以下,COPD)においては,在宅呼吸ケアの必要性に対する認識は高まっているものの,実際に在宅での呼吸リハビリテーション(以下,呼吸リハ)を実施している患者は少ない.在宅でCOPD患者が呼吸リハを継続して受けるためには,介護支援専門員(以下,CM)が立案する介護保険制度を用いたケアプランに呼吸リハが組み込まれる必要がある.しかし,CMの呼吸リハに対する認知度に関しての報告はみられず,当院のある埼玉県深谷市においてもその実態は不明である.そこで,当地域のCMに対し呼吸リハに関するアンケート調査を行った.その結果,CMの呼吸リハ認知度は54.8%,ケアプラン率は9.7%に過ぎず,CMの呼吸リハ認知度は低いと言わざるを得なかった.これらを踏まえ我々は,COPD患者が在宅呼吸リハを開始し継続できることを目標に,理学療法士が医師と協力してCMの呼吸リハ認知度向上のための取り組みを開始した.

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© 2017 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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