2017 年 27 巻 1 号 p. 75-79
【目的】安定期慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease: COPD)患者において,低頻度・短時間の外来呼吸リハビリテーション(リハ)プログラムの有効性を前向きに検討した.
【対象】2013年8月から2014年6月にJAとりで総合医療センターにて同意をえた33例を対象とした.
【方法】週1回40分の外来運動療法を計8回施行し,前後および終了3か月後以降に評価を行い,その全行程をプログラムとした.
【結果】26例(平均75.8歳,全例男性)がプログラムを完遂した.前後の比較で6分間歩行距離,膝伸展筋力,修正MRC息切れスケール,不安抑鬱尺度のanxietyで有意な改善を認め,終了3か月後以降でも効果は維持された.
【考察】低頻度・短時間の外来呼吸リハは一定の有効性と効果維持が得られ,通院の負担を考慮すると施行する価値があると考えられた。