日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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国際シンポジウム
在宅医療を進め支える多職種連携:それぞれの専門性を活かしたチーム医療
長谷川 智子佐野 裕子
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2019 年 28 巻 2 号 p. 223

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我が国は世界トップレベルの高齢化社会となっており,医療ニーズが高い状況となっているが,医療の中心は病院などの医療機関であり,在宅で医療を受けられるサービスはまだまだ発展の余地が残されている.厚生労働省では,2025年を目処に,高齢者の自立生活の支援のために,可能な限り住み慣れた地域で,自分らしい生活をできるだけ長く送れるような仕組みとして,地域包括ケアシステムの構築を目指している(厚生労働省,2015).その中では取り組むべき方向性として,医療機関や介護事業者は多職種が提供するサービスを切れ目なく統合的に提供することが求められており,単なる情報交換の連携ではなく,顔の見える関係を構築し,インテグレーションのレベルの連携作りが不可欠とされている.特に看護職は,医療と介護の間に立ち,多主体・多職種の連携・共同を促す役割を期待されている(包括ケア研究会,2013).英国では,医療費増の抑制と医療の質の向上を目的として,様々な医療改革に取り組んでいる.その結果,現在では医療の中心がコミュニティーに移り,多職種による様々な医療サービスが在宅で受けられるようになっている.今回の国際シンポジウムでは,ナースコンサルタント(高度実践看護師)のスカリオン氏より,英国における包括的なCOPDケアの実際について紹介していただく.その後,日本において地域医療と多職種連携を積極的に推進している各種専門家にその活動について紹介していただく.

著者のCOI(conflicts of interest)開示

本論文発表内容に関して特に申告すべきものはない.

 
© 2019 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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