日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2189-4760
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原著
POLSTを用いた終末期医療に患者自身の意思を反映させるための取り組み
小林 佐也加中村 洋之岩崎 瞳大林 彩香山﨑 昌代喜田 美之井上 卓哉喜多 信之谷本 清隆岡田 節雄
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2020 年 28 巻 3 号 p. 377-382

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抄録

「人生の最終段階」における医療・ケアに対して,医師・看護師が,「生命維持治療に関する医師指示書(Physician Orders Life-Sustaining Treatment: POLST)」を用いて終末期指示書を作成し,終末期に患者自身の意思・希望が反映されるよう取り組んだ.多くの患者が終末期に心肺蘇生や挿管を希望しなかった.抗生物質や非侵襲的陽圧換気療法(Non-Invasive Positive Pressure Ventilation: NPPV)は希望者が多く, NPPVは緩和目的を含めて8割が希望した.全ての項目において,肺癌・非肺癌で大きな差は認めなかった.家族は患者より延命治療を希望する傾向にあったが,話し合いの結果,患者自身の希望を尊重する例が多かった.

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© 2020 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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