【目的】外来COPD患者の摂食嚥下機能の現状を調査し,摂食嚥下機能と身体運動機能との関係性を明らかにすること.
【方法】対象はCOPD患者34例.評価項目は反復唾液嚥下テスト(RSST),摂食嚥下障害スクリーニング質問紙票(EAT-10),舌圧,6分間歩行距離,膝伸展筋力,握力,呼吸筋力,体組成とした.検討内容は①摂食嚥下機能が低下している患者割合,②摂食嚥下機能と身体運動機能との相関関係とした.
【結果】スクリーニングテストにおいてRSSTは17.6%,EAT-10は26.5%が陽性を認め,摂食嚥下機能が低下している症例を認めた.RSST回数は握力,体重,骨格筋量,四肢骨格筋量指数と有意な相関関係を認め,舌圧は吸気筋力,握力,膝伸展筋力と有意な相関関係を認めた.
【結論】外来COPD患者において,摂食嚥下機能が低下している者が認められ,摂食嚥下機能は骨格筋力や呼吸筋力,体組成と関係性を認めた.