2000 年 9 巻 3 号 p. 410-413
包括的呼吸リハビリテーションとは継続したチーム医療であり,自覚症状のある慢性呼吸器疾患患者に対して広く推奨されている.しかし,呼吸リハビリテーションの治療効果については議論が多く,その有用性のみを強調するのは危険である.呼吸リハビリテーションを実施するにあたって,現時点でその治療効果が検証された手技を臨床の場で実践していく必要があろう.また,呼吸リハビリテーションは継続が必要であり,患者まかせにしておくと,いったん改善した労作時呼吸困難の軽減ももとの状態に戻ってしまう.呼吸リハビリテーションをいかに継続させるかが今後の問題であろう.