日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2189-4760
Print ISSN : 1881-7319
ISSN-L : 1881-7319

この記事には本公開記事があります。本公開記事を参照してください。
引用する場合も本公開記事を引用してください。

吸気筋力低下を有する心疾患患者の臨床的特徴
田村 陽牛島 明子小林 真菜濵﨑 麻佑宮古 裕樹長松 裕史濵 知明南谷 晶古川 俊明小林 義典
著者情報
ジャーナル フリー 早期公開

論文ID: 21-15

この記事には本公開記事があります。
詳細
抄録

【目的】吸気筋力低下(IMW)を有する心疾患患者の特徴を明らかにすること.【方法】対象は外来心臓リハビリテーション開始時に呼吸機能検査と心肺運動負荷試験を行った99例.最大吸気圧が予測値の70%未満をIMWと定義し,全症例および心不全(HF)合併別に比較した.【結果】全症例では,IMW群でHF合併率が高く,左室駆出率(LVEF)と最大酸素摂取量が低値,左室拡張末期径(LVDd)が高値であった.HF合併症例では,IMW群でLVEF低値,LVDd高値,CONUT scoreで中等度障害の割合が高く,HF非合併症例では,IMW群で身体活動量(PA)が低値であった.【結論】IMWを有する心疾患患者はHFを高率に合併し運動耐容能が低かった.また,HF合併症例におけるIMWの特徴は左室機能低下と栄養状態不良,HF非合併症例におけるIMWの特徴はPA低下であった.

著者関連情報
© 2023 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
feedback
Top