抄録
近年,超音波診断装置の進歩により鮮明な画像が得られ診断の正確性が向上してきた.しかし,機器の特性をよく理解しアーチファクトなどの存在を念頭におきながら検査することは必要である.超音波検査は,非侵襲的な画像診断法の一つでありMRI,CTと比べ簡便かつリアルタイムに反復して行える点が最大の利点である.特に産婦人科領域では,緊急を要する卵巣茎捻転や子宮外妊娠などの診断には必要不可欠である.また,経膣超音波の進歩により今まで経腹超音波では内性器の描出が困難であった症例にも超音波画像診断が行えるようになったことは患者にとって大きな福音といえる.そのことをふまえ当大学病院では,診察が円滑に行われるよう経腹超音波でスクリーニングした後,内診した内診所見と不一致の場合や腸管ガス像の著しい患者に対しては経膣超音波を行い診断の向上性に努めている.そこで今回は,経腹超音波を用いたスクリーニングの技術的なポイントおよび代表的な疾患別にその所見を解説する.