超音波検査技術
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急性大動脈弁閉鎖不全症の2例
奈良谷 俊木下 和久中嶋 寛谷川 陽彦橋詰 浩二入江 準二栗山 一孝
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2021 年 46 巻 1 号 p. 44-50

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抄録

症例①:60代男性.就寝中に突然の呼吸困難が出現し,当院救急外来を受診した.聴診ではLevineIII/VI度の拡張期雑音およびLevineII/VI度の収縮期雑音を聴取した.経胸壁心エコー図検査(TTE)では,左冠尖は逸脱し高度の大動脈弁閉鎖不全症(AR)を認めた.左室は過収縮を呈し軽度の拡大を認め,急性のARと考えられた.術中所見では左冠尖–右冠尖交連部は離開しており,左冠尖は逸脱していた.病理組織所見では3尖ともに不規則な肥厚があり,内部には粘液腫様変性がみられた.症例②:70代女性.急性冠症候群が疑われ,当院へ紹介された.聴診ではLevineIV/VI度の拡張期雑音を聴取した.TTEでは,右冠尖は逸脱し高度のARを認めた.左室は過収縮を呈しており,急性のARと考えられた.術中所見では左冠尖–右冠尖交連部が離開しており,その結果,右冠尖が逸脱したと考えられた.病理組織所見では3尖ともに内部に粘液腫様変性を認めた.まとめ:TTEで弁尖逸脱が見られた急性大動脈閉鎖不全症の2例を経験した.大動脈弁尖は交連部の離開で支持を失うと,左室流出路側に翻転するように逸脱し,急性の高度ARとなる場合がある.

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© 2021 一般社団法人日本超音波検査学会
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