超音波検査技術
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研究
左室longitudinal strainにおけるapical sparing判定基準の検討
辻本 恵美戸出 浩之澤田 健太木村 紀子長谷川 ゆみ秋山 真琴本多 飛鳥華 臻圣越川 優里板橋 裕史小林 さゆき
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2024 年 49 巻 5 号 p. 482-492

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抄録

目的:左室longitudinal strain(LS)のapical sparing(AP)は,心アミロイドーシス(CA)を疑う重要な所見である.APの判定はBull’s eyeのパターンで行うが,判定に迷う症例も少なくない.その場合,心尖部と他領域のLS値を比較する必要があり,今回その適切な方法について検討した.

対象と方法:CAが疑われLS解析を行った176例(年齢68±14歳,男性129例).内訳はCAと診断された20例,否定された156例である.基部LSおよび中部LSは各6領域の平均値,心尖部LSは5領域の平均値とし,次の2法でAPを判定した.A法は既報告で一般的に使用されている心尖部LS/(基部LS+中部LS)>1でAPとした.B法は心尖部LSを基部LSで除した値に対してCA陽性に関するcut off値の決定と精度評価を行った.A法,B法の精度を比較した.

結果: B法のROC解析によるAP判定のcut off値は2.0であった.感度,特異度,陽性的中率は,A法:65%(13/20),81% (127/156),31% (13/42).B法:90% (18/20),73% (114/156),30%(18/60)であった.

考察・結語:心エコーの役割はCAの可能性を指摘し,精査につなげることである.CAのスクリーニング検査では感度の高いB法でAPを判定することが適切であると考えられた.

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© 2024 一般社団法人日本超音波検査学会
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