ソニックアーツ
Online ISSN : 2760-9936
電子音響音楽におけるセグメンテーションの方法論
—アクースモニウム演奏に向けた meso-macro 構造の抽出—
檜垣 智也
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ジャーナル オープンアクセス

2026 年 1 巻 p. 3-14

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抄録

本稿は,アクースモニウム演奏の準備段階における形式把握を目的に,固定メディアの電子音響音楽のセグメンテーション手順を提示するものである.本稿の目的は,音楽情報検索型の自動セグメンテーション手法を提案することではなく,分析者が再現可能な判断手順としてセグメンテーションを明示することにある.分析には iAnalyse 5 を用いて Waveform,Spectrogram,自己相似行列 (Self-Similarity Matrix: SSM),BStDを同一時間軸に統合表示し,そこから I (参照点:Index),B (境界点:Boundary),T (推移区間:Transition) という三種類の区切りを抽出する.B / T の候補は,少なくとも二つの可視指標において変化が同時に認められる箇所から抽出し,その前後を聴取して確認することで,micro ではなく meso スケールのまとまりを優先的に設定した.事例として François Donato《Annam》 (1993) を取り上げ,CD のトラック境界を I として採用し,そこに B / T を加えることで,meso 区分 (1–25) と,それらを束ねた macro 構造 (M1–M5) を導いた.I・B・T・meso・macro を単一のタイムライン上に重ねることにより,「公刊形態が提示する区切り」と「聴取と可視指標に基づく区切り」の関係が具体的に可視化されるとともに,アクースモニウム演奏に向けて必要となる meso-macroスケールの聴取単位が把握可能になることを示す.

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© 2026 先端芸術音楽創作学会

本記事は CC BY-NC-ND 4.0 の条件で提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
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