抄録
2005年に排便障害外来を受診した251例の内訳を検討した。男性77例、女性174例。平均年齢62歳。便失禁が主訴の患者は186例(74%)であった。便失禁患者の肛門内圧平均値は肛門管最大静止圧は38mmHg、最大随意収縮圧は112mmHgであった。
皮膚・排泄ケア(WOC)認定看護獅の役割は ①病歴の聴取とアセスメント、②排便コントロールや排泄習慣の指導、③スキンケア、④バイオフィードバック訓練による骨盤底筋体操指導、⑤カウンセリングである。
患者は肛門や排便の異常に関して不安が大きく、十分な関わりを必要としている。外来受診の際は、排便障害が日常生活に及ぼす影響等の相談に応じ、患者個々のQOLの改善につながる排泄ケアの提供が必要と考える。