60歳以上の在宅高齢ストーマ保有者953名の高齢化意識と不安を調査し以下の知見を得た。
①在宅高齢ストーマ保有者の高齢化意識はストーマを持たない集団より低かった。ストーマ保有者の高齢化不安はストーマを持たない集団より低く、高齢化によりケアができなくなる不安に対抗するため自身を駆り立てている可能性が考えられた。
②高齢化不安は、後期高齢者では、自分の健康(72%)、ねたきり(41.1%)やぼける(36.9%)などの老化現象が多く、前期高齢者では、年金問題(39.2%)、税金問題(15.1%)の経済的問題が多かった。
③高齢化不安は女性のほうが高く、配偶者に将来装具交換を委ねたいとする割合は男性(68.5%)、女性(24.3%)で有意な差があった。
④今後高齢期にむけた指導やケアをストーマリハビリテーションの中に積極的に位置付けていくことが必要である。
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