日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2434-3056
Print ISSN : 1882-0115
教育セミナー
ナースが担うコンチネンスケア ―明日からの実践に向けて―
谷口 珠実
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キーワード: 尿失禁, 看護, ケア
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2008 年 24 巻 2 号 p. 57-60

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抄録
 下部尿路機能障害には、排出障害と蓄尿障害が含まれる。蓄尿障害の症状である失禁や頻尿に焦点が当てられたのは近年のことである。これらの症状を有する潜在患者数は多いと予測されているが、受診率は低い。社会的なニーズでは、蓄尿障害による問題の対応策が求められているが、望ましい対応策についての示唆は乏しい。そこで本稿では、患者様の心理・社会的な苦悩や困惑と将来への期待を踏まえ、実際の失禁外来や地域活動の経験を通して得られた知見に基づいたコンチネンスケアについて紹介する。実際にケアを実践するためには、①失禁や頻尿による生活への影響 ②失禁の病態とアセスメント ③失禁のタイプに応じた治療とケアの方法 ④頻尿の原因に応じた治療とケア、という知識が必要であるが、本稿では、具体的なケアの方法として、排尿日誌、膀胱訓練、骨盤底筋体操についての要点を解説する。
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