[目 的]老人保健施設入所中の高齢者は高率に排尿障害を有するが、費用・マンパワーの点から適切に対処されていないこともある。今回、排尿障害を有する入所者に対して簡便で副作用がほとんど見られない仙骨表面治療的電気刺激を行い、治療効果を検討した。
[方 法]過活動膀胱と診断された女性13名に対して1日2回31日間治療を行い、治療前と終了時に排尿実態評価で治療効果判定を行った。
[結 果]失禁回数、失禁量、尿意切迫感に有意な改善を認め、終了時診断で4例が過活動膀胱の診断基準から外れた。
[結 論]仙骨表面治療的電気刺激は過活動膀胱を有する女性要介護高齢者の尿失禁、尿意切迫感の改善に有効な治療であると考えられた。
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