日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2434-3056
Print ISSN : 1882-0115
学会賞報告
平成22年度学会賞報告
河島 秀昭樫山 基矢関川 小百合高橋 夏絵
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 27 巻 2 号 p. 4

詳細
抄録
 われわれは5例のストーマ静脈瘤を経験した。平均年齢は60.2歳±8.8歳(50~67歳)。ストーマ静脈瘤からの初回出血はストーマ造設から平均3年3ヶ月±3年5ヶ月(50日~9年)。いずれも繰り返し出血し圧迫止血で一時止血可能であった。4例に対し皮膚接合部の静脈瘤にphenol硬化療法、3例に縫合止血、2例でゴム輪結紮、1例は脾動脈塞栓術を施行した。3例は肝不全で死亡した。アルコール性肝硬変症例では断酒によってストーマ静脈瘤が改善し出血が消失した。ストーマケアとしては、主に二品系装具を用い、面板のストーマ孔を大きくして練状皮膚保護剤を併用するなど、静脈瘤への刺激を避ける工夫を行った。
著者関連情報
前の記事 次の記事
feedback
Top