2016 年 32 巻 3 号 p. 62-70
高齢ストーマ保有患者を介護する家族介護者の介護負担感とその関連要因を検討し、介護負担感軽減のための在宅支援として何が必要か示唆を得ることを目的とした。平成26年12月から平成27年3月の間にストーマ保有患者の通院に同行している家族主介護者に対し、倫理的配慮を行い、調査の同意を得られた方に自記式多次元介護負担感尺度調査票を用いた調査を実施した。対象者は20名で、家族主介護者の平均年齢は67.6歳、平均同居家族数は2.8名であった。介護負担感尺度の合計平均値は12.4点で5つの下位尺度のうち時間的負担感が最も高かった。患者の基本的生活動作能力が介護負担感に影響を及ぼす要因であった。