抄録
傍ストーマヘルニア(以下、PSH)はストーマ造設後に最も多い合併症であり、術後2年を超えると半数以上に発生する。PSH発生に肥満は主要なリスク因子であり、今後増加することが予測される。PSHの予防法として強く推奨される手技はないが、後腹膜化経路ストーマ造設や造設時メッシュ留置が有用視されている。
PSHの多くは無症候性で経過観察されるが、嵌頓、絞扼などの緊急症例では絶対的手術適応となり、疼痛、ストーマ装具貼付困難、整容性不良などは相対的手術適応になる。
手術術式として、筋層一次縫合は再発率が高いため推奨されず、メッシュを用いた術式を選択すべきである。メッシュ法には、onlay法、retromuscular法、intraperitoneal onlay mesh(IPOM)法などがあり、IPOM法ではkeyhole法とSugarbaker法が代表術式である。腹腔鏡下IPOM法のメタアナリシスによるkeyhole法とSugarbaker法の再発率は各々24.1%、9%と前者が明らかに高率であり、現時点では腹腔鏡下keyhole法は推奨されていない。