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本研究は従来の機能を主体としてコミュニケーションに感性を融合させ,より気持ちを伝えるために感性ネットワーク・インタフェースのデザインの構造を検討し,その概念を利用した新しいコミュニケーションを提案することを目的とする。これまでに,感性情報の特徴である主観性,多義性,曖昧性,状況依存性の属性に対応したデザイン手法を検討し,感性ネットワーク・インタフェースデザインの構造を提案している。そして,提案した感性インタフェースデザイン構造を基に,メールソフトを題材に現在の文字情報のメールに感性情報を付加した感性メールを開発している。ここでは、この手法の可能性を検討するために、感性メールの概念を拡大して感性人工物を開発する。この感性人工物は感性メールを送受信するデバイスとなる。