抄録
シェーカーは共同体建設の一環として簡素な家具を作った。簡素化の原因として多くの研究が思想的特徴を指摘し、シェーカーが記した著作に注目した。そして簡素化を奨励する記述がしばしば引用されてきた。しかし、シェーカーが簡素化について明記することは稀だった。文書の大部分はプロテスタンティズムを基本にしたものであり、多くの修辞が用いられている。これがシェーカーの文書の一般的な形式である。私はこの特徴に注目し、簡素化に関する知的慣習を修辞の使用傾向によって指摘した。その結果、簡素化を奨励する文書は、謙虚や慎ましさなどの文脈で使用される特定の修辞によって再構成されていることがわかった。これにより、私はシェーカーの文書を3段階に分類した。それは装飾を禁止する指示的記述、簡素化をプロテスタンティズムに結びつける結合的記述、プロテスタンティズムに関する伝統的記述である。これらは必ずしも秩序をもって書かれているわけではなく、むしろ混在していたのである。それを整理し、シェーカーの思想が形成される過程を明らかにした。