日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第52回研究発表大会
会議情報

女性向けメガネデザインの選好分析
*井上 勝雄中村 千枝伊藤 弘樹関口 彰
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 6

詳細
抄録

消費者の視点から、メガネデザインの選好要因を感性工学的な手法を用いて定量的に分析することが本研究の目的である。さらに、現場デザイナーを被験者に、分析結果にもとづくデザイン提案の検証実験を実施し、その課題についても考察した。分析プロセスは、まず、市販の71種類のメガネサンプルをもとに、レパートリー・グリッド発展手法を用いて、メガネの評価用語(態度とイメージ)と認知部位を求めた。そして、評価用語をSD尺度評価し、その求められたデータをもとに、態度とイメージ、認知部位の階層関係を明らかにした。具体的には、態度とイメージの関係を分析するために重回帰分析を行い、イメージと認知部位の関係は、ラフ集合と決定ルール分析法を用いて分析・考察した。その結果、消費者の選好構造の階層関係が定量的に求められた。この結果をもとにした検証実験の結果、メガネのデザインをする際には、デザインの設計認識として活用することは十分可能であることが示された。また、斬新なデザインをするにはまだ改良の余地があることや、細部の装飾や造形の情報が不足しているとの指摘もあった。

著者関連情報
© 2005 日本デザイン学会
前の記事 次の記事
feedback
Top