近年、教育における「e-Learning」の可能性が注目されている。しかしながら、従来のテレビ放送はインタラクティブ性が低く、一律の内容では自発的な学習意欲に対応できない為、学習用コンテンツの主流はWBT(Web Based Training)などインターネットで配信されるものに移りつつある。しかし、テレビ放送にもインタラクティブ性の可能性があるとなれば、インターネットを介したコンテンツよりも身近な学習メディアになりえるのではないかと考える。 そこで本研究は、新たなデジタルテレビ環境を活用し、何かを「学ぼう」という意識のあるユーザーに対して、映像から受けるユーザー自身の認知反応(興味・関心)を反映した、能動的な視聴学習が可能なアルゴリズムを研究し、それを用いたオリジナル学習コンテンツを制作してその効果を検証することを目指す。今回はその為の基礎実験として、一方向コンテンツと、映像の要素値で構造化されたインタラクティブなコンテンツとの比較検証を行った。