日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第55回研究発表大会
セッションID: A20
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ロバストデザイン法を用いたシートデザイン
*渡井 惇喜中塚 慧氏家 良樹松岡 由幸
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抄録

ロバストデザインとは,製品における様々なばらつきに対して,機能の安定性が確保された製品を開発するための方策である.過去の研究において,使用者や使用環境などの外部システムに起因するばらつき(多様場)に対応可能である手法を,多様場に対応するロバストデザイン法と称して提案した.また,同手法を,可変機構を有さないデザイン問題および特定の可変機構を有するデザイン問題に適用し,同問題における活用方法に関しての知見を得た.しかし,一般的な可変機構は多様な機構が考えられるが,同手法を用いたロバスト性評価方法および最適可変域の算出方法は,従来の研究における特定の可変機構についての知見では不十分であり,確立していない.そのため,本研究において,同手法を用いたロバスト性評価方法および最適可変域の算出方法を提案した.また,提案した方法を可変機構を有する公共車両用シートのデザイン問題に適用し,仕様選択の指針を提案した.以って,多様場に対応するロバストデザイン法による,可変機構を有するデザイン問題における,ロバスト性評価方法およびそれを用いた最適可変域の算出方法を確立することができた.

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© 2008 日本デザイン学会
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