日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第55回研究発表大会
セッションID: B14
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連想プロセスとしてのデザイン創造の試行
*欅田 雄輝永井 由佳里田浦 俊春
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抄録

今日、照明においては明視照明から雰囲気照明への移行が見られる。この雰囲気照明においては、人間の感情に働きかける心理的機能が重視されており、その効果により連想が促されると考えられる。本研究は連想プロセスに着目し、雰囲気照明の開発に適応できるデザイン方法論を検討することを目的とする。研究の方法は、画像の印象を用いた連想実験による連想ネットワーク構造の調査と画像転換による連想概念のサポート方法の試行である。実験の結果、画像の特徴とそこから得られる印象が必ずしも一致しないこと、および同様の印象であっても異なる特徴が得られること、がわかった。このことから、デザインプロセスにおける実用的なサポートの方法として連想のネットワークで示される概念空間が有効であることが示唆された。今後、生理的指標による評価を導入し、連想プロセスの構造をさらに具体的に把握する必要がある。この研究の知見は、心理的機能を重視したデザインにおいて、連想プロセスという観点から支援するデザイン方法論の展開に寄与する。

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© 2008 日本デザイン学会
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