現在,看護教育の場で実践能力を高める看護シミュレーションが期待されている. 患者に負担をかけることなく実際の現場を実感させることが可能であり,繰り返し学習が可能であるためである.しかし,現在は,参加者である看護師らの行動を動画や写真で記録し,その発話を逐語録におこして分析する方法が一般的である.そのため,この方法は分析に多くの時間を要すことと,時間経過と共に学習すべき点の重要度が曖昧になる問題点がある. そこで,本研究では,開発したプロトタイプのアプリを用いた看護シミュレーションのトライアルによって,参加者の思いやそれによる行動に対して重み付けを可視化し,参加者である看護師らに振り返り学習を効果的に支援する機能と要素を抽出したので報告する.