本研究者らは、市民の問題解決支援のためには、個人の創造力を引き出し、様々な参加者の多様な考え方を尊重し恊働できる場の構築が重要と考えている。その手がかりとしてスケッチに着目している。参加型デザインを支える多様な人の知恵を多層的に蓄積し共有するため、スケッチの特徴を生かした協創促進手法「クルクルスケッチ」の構築を目指している。本報告では、参加型デザインのワークショップでクルクルスケッチを用いてアイデア生成を行なった参加者の意見を基に、当事者のデザイン活動への参加を促す手法としての有意点と課題点を明らかにしてみる。