空のえき「そ・ら・ら」(以下「そ・ら・ら」)は小美玉市の直営施設として2012年7月にオープンした。地域再生という概念に重点を置き、「地域再生=人々が集う場(集客)」という目標を立て、初年度約66万人を達成したが、冬期から集客が落ち込んだ。それを解決するための「地域体験まつり」を開催した。「地域体験まつり」とは、地域の魅力について体験を通じて「まなぶ」「遊ぶ」「食べる」ことができる集いの場である。参加することで小美玉市という地域を効果的に知ってもらうことができると考え、参与観察研究を開始した。
地域の魅力発掘・企画実行等の市民参画や、多組織・多団体を巻き込みながら展開するプロセスに着目した結果、集客面での成果だけでなく、地域性から経済的利益を生み出す「地域体験まつり」の成果が確認できた。
この取組は、市民参画を発端として新しい事業創出や雇用創出に寄与する可能性も含んでいることから、長期的視野に基いて取り組む事が求められる「リアルメディア」であると考察した。