日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
セッションID: B1-03
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地域を繕う方法
鈴木 英怜那*野内 彦太郎*林 剛平*佐藤 研吾*橋本 紗友里*渡辺 崇徳*国枝 歓
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抄録

東日本大震災や原発事故によって、都市と農村の関係、エネルギー問題、自然と人間社会の関係など、現代の暮らしの基礎になる部分に存在する大きな綻びが露わになった。この綻びを元どおりに戻すことは容易ではない。一方で、沿岸地域の巨大防潮堤建設に代表される、震災前の地域の文脈と生活の連続性を考慮しない工学的な復興活動も正しいとは到底考えられない。
私たちは大玉村での実践を通して、震災後に明らかになった諸問題に対し「地域を繕う」方法が必要だと考えた。これは震災前後の分断に対し、震災後生じた地域の状況を受け入れ、そこから軌道修正を図り、新たな価値を生み出す方法である。
「地域の繕い」は、対話を通して行う直感、実践、認識のサイクルがで構成される。このとき、自分たちの身の回りにあるものを使うこと、手を動かしながら、考え・対話することが重要となる。

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