日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第64回春季研究発表大会
セッションID: C7-06
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ゲームエンジンを用いた歴史的文化景観シミュレーションシステム
川合 康央*池田 岳史*益岡 了
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抄録

本研究は,地域の歴史的文化を伝えるための街並み景観シミュレーションシステムを開発するものである.対象地区として,旧東海道における藤澤宿(現在の神奈川県藤沢市)を選定し,開発環境としてゲームエンジンであるUnreal Engineを採用した.建築物や都市施設などの空間構成要素のモデルデータを3DCG制作環境で作成するとともに,会話可能なキャラクターも再現することとした.宿場町を自由に行動可能なようなインタラクションとして,直感的な動作可能なようゲームパッドによる操作を実装した.本システムは,藤沢市ふじさわ宿交流館において,2016年5月より常設展示され,これまでに3回のシステム更新を行っている.本研究は,江戸時代後期の旧東海道「藤澤宿」を市民に分かりやすく伝え,地域の歴史文化に興味関心を持たせることで,地域の文化継承を支援するシステムを開発することであり,およそ当初の目的を達成したと考えられる.今後,他の宿場町でも自由に再現可能なプラットフォーム化を計画している.

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© 2017 日本デザイン学会
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