抄録
本研究は, 子ども向けの体験プログラムを対象として, プログラムの題材やテーマ, 工程などの違いによる, プログラムの進行に沿った参加者の印象( 気持ち) の変化の傾向をとらえることを目的としている,
ワークショップの工程にそった気持ちの変化をとらえることができ,気持ちの変化の傾向からそれぞれのワークショップのテーマや工程などによる傾向の違いを捉えることができると期待される.
2015年7月と2016年7月の2回の体験プログラムを実施した.2回のプログラムは同じ構成である.2016年は参加者とスタッフとのコミュニケーションで落書きによる視覚的な対話をツールとして使用した.落書きをツールとして使用しなかった2015年と比較すると,2016年の落書きツール使った場合、会場の雰囲気は非常に活発で振り返り対しても参加者はより集中していることがわかった.
しかし.「気持ち温度計」による測定では評定の値には明らかな違いが見いだせないことがわかった.今後、参加者の集中度などについてのあたらしい評価の方法を検討していく必要がある.