抄録
本稿は、段ボールを活用した構造体の制作方法を検証するため、「折りたたみ椅子」を制作した成果をまとめたものである。段ボールは軽量でありながら、強度に優れた素材である。段ボールを活用した強度を持つ構造体の制作方法を検証することで、段ボールの用途の拡大につながると考え、本研究を行った。段ボールは強度を保ちながら、「折る」ことができるという特性を持つ。本研究では、「折る」という加工方法に着目して、「構造体としての強度を持った折り方の考案」を目的に、構造体としての強度が求められる「折りたたみ椅子」の制作を行うことにした。検証の結果、他の材料を使うことなく、1枚の板段ボールのみで作る「折りたたみ椅子」を考案できた。考案した「折りたたみ椅子」は、椅子から板状への展開と、板状から椅子への折りたたみが滑らかに行えるという特徴を持っていた。また、「折り」による加工に加えて、「挟む」という結合方法を用いた。人が座ることで荷重を加わえても、形状を保つことができたことから、「挟む」という結合方法が有効であることを確認できた。