本稿では,染色竹材を用いた新たな表現手法の可能性を模索するため,集成材に加工した染色竹材を用い,切削加工および仕上げ加工による新たなテクスチャの表現について検討を行った。まず、タケの特徴である維管束の配列模様を活かした新たなテクスチャ表現方法として,染色竹材の切削深さと切削方向の違いによる表現方法を試みた。その結果、切削深さが深くなるほど,染色部分が太くなり,柔組織が白くなる傾向が見られた。また、切削方向の違いによって,維管束が線状あるいは点状に現れることを確認した。実際に維管束を染色した竹集成材を用い,モデリングマシンで竹集成材の繊維方向と平行,繊維方向と垂直に切削することより,維管束の現れ方の違いから新たなテクスチャ表現ができることが確認できた。最後に、切削加工を施した竹集成材とUVレンジの組み合わせによる仕上げを行った。その結果、クリアー塗装と異なる印象に違い、より奥行きのある立体的となることが確認できた。以上のことから,竹集成材は,切削加工を施すことや,透明仕上げ塗装することにより,維管束を活かした新たなテクスチャ表現できる可能性が示された。