福井市広報課は、インナーブランディングによるシビックプライド醸成を目的として、「リアルローカリズム つながり広げる事業」を2020年度より創設した。福井市の魅力を発信するための映像を制作するにあたりシナリオが一般公募され、そこから入賞作品3点が選抜された。次に、それらすべての映像化が、福井市内の3つの大学(福井大学、仁愛女子短期大学、福井工業大学)の学生に依頼された。本稿は、本事業で求められた映像を第一著者が制作し、そのプロセスで得られた省察の報告である。これまで筆者らは、地域資源を映像化するにあたり、「物語」を導入する映画的手法を研究してきた。今回も同様の手法により7分の映像を制作し、その後、60秒のテレビCMの形式に再編集した。本稿では、その映像作品「Out of the blue」において、短い尺で「物語」を表現するために行った演出上の工夫を中心に説明する。