日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第69回研究発表大会
セッションID: 6C-04
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恩賜上野動物園における多様なユーザーの移動環境及び動物展示体験の満足度に関する研究
*日向野 秋穂
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抄録

本研究では、多様な人々が訪れる公共施設である動物園を対象とする。しかし多くが屋外である動物園はバリアフリー化が未だ進められていない傾向にある。特に動物園は障がいの有無を問わず様々な属性の人が訪れる施設であるが、動物観覧エリアをはじめとする人の環境の設計条件は未だ不透明である。

以上より本研究は、対象の敷地を日本で最も来園者数が多い恩賜上野動物園の移動空間及び動物展示空間の観覧エリアとし、移動に障がいのあるユーザーを対象に、彼らの園内における満足度及び園内の物理的要素から、動物園に必要な人間環境の要素を明らかにすることを目的とする。

恩賜上野動物園にて動物園の空間特性調査及びユーザーの満足度調査の2つの調査を行い、動物園の人間環境に求められる環境要素を明らかにした。

調査から、恩賜上野動物園の動物観覧エリアを4つに分類し、さらにユーザーの満足度調査にて園内の人間環境における満足度の高い動物エリアやユーザー属性を明らかにした。 その結果から明瞭な動線、分かりやすい情報デザイン、動物園の没入要素の豊富さ、選択制の観覧スペースの4つを動物園の人間環境に求められる環境要素と提案した。

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