日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第69回研究発表大会
セッションID: 7C-03
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チームメンバー同士が補い合う関係性を生み出すためのデザイン
*鎌田 奈緒北崎 允子
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抄録

近年、教育や地域活動の現場で、異なる組織や専門性の共創を通して社会に価値を生み出そうという動きがある。多様な専門家がシナジーを高め、共に考え創ることの重要性が議論されている。本研究では、多様な背景を持つチームメンバー同士が「補い合う関係性」を築くことを目的に、個々の能力や考えを相互理解するためのコミュニケーション力を促進するデザイン施策を検討した。「補い合う関係」を築くことが上手な人たちにはどのようなストラテジーがあるのか、現場観察やインタビューを通して考察した結果、5つのステップと20の成功のためのパターンが抽出された。それらステップとパターンを用いて、補い合う関係を築くための行動を身につけるためのコミュニケーション力をトレーニングする、3種類のカードゲームをデザインした。実際の地域活動を行う、多様な背景を持つメンバーで構成されたチームの方々にゲームを実施してもらい、補い合う関係を生み出すトレーニングとなるか検証したところ、チーム形成の初期段階や、教育現場など様々な場で用いることができるという意見があり、補い合う関係性を築く効果が認められた。

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