日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第69回研究発表大会
セッションID: 7C-04
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法的思考の伝達に関するデザインの研究
法律領域のコンテンツ制作及び評価における共感の重要性について
*平塚 翔太
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抄録

我が国は,明治期に不平等条約の改正のためヨーロッパ大陸法を継受し,戦後にあってはアメリカ法を継受してきた。法社会学者である川島武宜が提唱した「日本人の法意識論」は急速に導入された西洋式の法制度と日本文化とのギャップを指摘したものであると考えられ,このギャップが国民にとって法律領域を難解で受け容れがたいものとしているひとつの要因であると考えられる。一方で,国民にとって法の活用は重要であり,民主主義等の観点を鑑みても,それらの前提となる法的思考を国民が一定程度習得する必要性は否定できない。本研究では,こうした問題意識に関連して,法律領域の非専門家向けに,賃貸借契約交渉に関するアニメーション映像を制作し,当該映像に関する調査を通じて法的思考を伝達するコンテンツをデザインするにあたり「共感」という視点が重要であることを提示する。

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