日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会第70回研究発表大会
セッションID: 7A-04
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人類学的な視点を取り入れたデザインコンセプトワークショップ
―新規サービス「メルカード」の立ち上げを事例として―
*松薗 美帆伊藤 泰信
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抄録

ここ最近、人類学者とデザイナーがともに協働する形が模索され、デザイン人類学という分野が確立されつつある。今後人類学がデザインにさらに歩み寄り、協働を深めるためには、フィールドで得た洞察をこぼれ落とすことなく、多種多様なステークホルダーにいかに伝えるかは大きなチャレンジとなるだろう。

本稿では株式会社メルペイのクレジットカード「メルカード」の新規立ち上げプロジェクトを事例に、デザインコンセプト創出のためのワークショップにおいて人類学的な視点である「異質馴化」(making the strange familiar)と「馴質異化」(making the familiar strange)を取り入れた実践について述べる。本事例ではプロジェクトメンバー自身の語りを引き出し「馴質異化」の視点を取り入れたのが新しい試みであり、これによってプロジェクトメンバー自身と顧客の対照的な立ち位置に改めて気づき、デザインコンセプトを軸として表現することにつながった。

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