日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会第70回研究発表大会
セッションID: 9D-01
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デザイン思考の共感プロセス反復から得た学びと課題
パーソンセンタード介護サービスの設計における利用者介入
*徳永 弘子井原 雅行村上 宏樹古賀 昭彦行平 崇前田 亮一猿渡 進平竹下 一樹久野 真矢本江 正茂
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キーワード: empathy, person-centered, nursing care
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抄録

本稿では介護サービスの開発を目指して一人の対象者に行った3か月間のオンラインリハビリ介入実験を紹介する。介護サービスでは対象者の自立支援を重視することから、本人の心身機能回復だけでなく日常生活に対する要望も踏まえたリハビリ目標を設定することが求められる。しかし、それらは対象者個々に異なることから、個を大切にするパーソンセンタード理念によるサービス設計が重要となる。今回の介入実験では、対象者個人に合った目標を設定したサービス設計のために、対象者理解、信頼関係構築、自発的な自己開示に着目しながら、デザイン思考のプロセスを反復実践した。その結果、目標設定に向けた期待は関係構築の初期に表明され、懸念に関する自己開示は後半で語られた。このことから、目標設定は期待と懸念の両面がある前提で共感プロセスを反復し、必要なタイミングで目標の修正を行うことの重要性が示唆された。本稿では目標修正の見極めの材料として自己開示の量や内容の深さがヒントになる可能性が見出された事例を紹介するとともに、サービス本格運用に向けた課題について考察する。

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