日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会第71回研究発表大会
セッションID: B1-02
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マルチタイムスケールの視点に基づく精神価値発生プロセスの考察
*堀川 将幸佐藤 浩一郎寺内 文雄
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抄録

精神的充足のためのサービスデザインに利用可能なデザインモデルや方法論の構築を目標としている。本報では,マルチタイムスケールモデルの視点を用いて二つのモデル「サービス利用における経験価値変化モデル」と「習慣化に関する主体的行動における経験価値変化モデル」における共通性や差異について比較分析し,高次の精神価値の発生メカニズムの考察を行う。考察の結果,サービスへ応用すべき高次の精神価値の発生メカニズムとして以下を明確にした。ショートスケールやミディアムスケールで蓄積された経験やデータが,次のスケールの経験に影響を与え,その蓄積された経験やデータが,長期間に継続したロングスケールでの体験状態とユーザの評価に質的変化を促す。そして長期間に継続されたロングスケールでの体験状態,評価,および心理状態に対する時間変化の経験から高次の精神価値が発生する。今後,精神的充足のためのサービスデザインに利用可能なデザインモデルへ発生メカニズムを組み込み,サービスデザインへ応用する方法論の構築を目指していく。

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