日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会第71回研究発表大会
セッションID: D8-06
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プロジェクションアートの歴史と現状
*ロ テンダイ渡邉 哲意
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抄録

プロジェクションアートは、映像投影技術を駆使し、物体や建造物の表面に映像を投影する芸術形式である。本報告では、その発展史と社会的な応用に焦点を当てる。

 プロジェクションアートの起源はビートルズの「Blue Jay Way」ミュージックビデオに遡り、その後ディズニーランドでのアトラクションで商業利用が始まった。1980年代には、メディア・アーティストのMichael Naimarkによって新たな可能性が探求され、プロジェクションマッピングの研究が活発化した。液晶プロジェクターの登場により、画質や明るさが向上し、プロジェクションアートの応用範囲が広がった。日本では、1995年の「White Shadow」や2012年の「TOKYO STATION VISION」など、プロジェクションアートの実践が盛んに行われている。

 プロジェクションアートの進化には、高性能なハードウェアとソフトウェアが必要である。PCとプロジェクターの進歩により、解像度や色彩における質的な向上が見られ、作品の上映環境の選択肢も増えた。さらに、投影映像と対象物の統一性を追求し、臨場感を高めるための方法論が築かれている。プロジェクションアートは、建築、教育、舞台芸術など様々な領域で利用されており、社会的メッセージやテーマを探求する媒体としての役割が増大している。特に、地域振興イベントなどでの利用が目立ち、地域経済の活性化や郷土の魅力を再発見する取り組みが行われている。

 今後の研究では、プロジェクションアートのパブリックアートとしての潜在能力に注目し、視聴者とのインタラクションや投影映像の臨場感を向上させる方法を模索する必要がある。また、社会環境との密接な結びつきを深め、公共空間でのプロジェクションアートが社会的変革や改善に果たす役割を探求していくことが重要である。

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