日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会第71回研究発表大会
セッションID: PA-33
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未知なる関係から短期間で共創マインドが形成されるデザインの可能性
北海道森町でのランブリングデザイン運動を通して
*拝野 加奈田川 善渡邊 紗弓二本柳 彩季横溝 賢
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抄録

高度情報社会、コロナ禍という時代背景によってオンラインや対面の価値観、それに伴うコミュニケーションの手法や人とひとの関係の深まり方も変化した。筆者らは北海道森町という未知の場所を訪れ、ランブリングデザイン運動を行い、出会った人の語りやもの・ことから表現活動を展開した。郵便やオンライン会議という非接触コミュニケーション状況下であったが、表現物が筆者らの分身となり、それに触れながら対話することで、同郷の仲間のような共創マインドが形成され、協同活動を柔軟に行なうことができた。また、筆者らは森町で得た情報の解釈をまとめた省察ノートを見せ合うことで情報を再認識し、それらを濃縮させた表現物を森町の人びとに共有することで多くの共感部分を生み出した。、短期間のうちに未知の場所で新たな人と共創マインドが育まれるまでのプロセスには、筆者らの内情をより濃く見せるためのコミュニケーションアプローチと互いが持ち合わせる同事象に対する像の共通部分を増やすことが重要だったことがわかった。終着点を定めずに〈ひと・もの・こと〉を新たに繋げながら活動を進めたことでよりSさんとの関係性を深めることができた。

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