日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会第72回研究発表大会
セッションID: D4-06
会議情報

地域商店街を活性化する心地よさ創出を主軸としたデザイン提案
東あづま本通りの再興をフィールドとして
*山田 桃花田中 悠坂本 実優清水 理央藤崎 恵伊
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

本研究は、大田区産業振興協会と東京工科大学の協働による「大田区中小企業Web作成支援プロジェクト」を通じ、地域連携におけるデザイン教育の効果と可能性を検証した。3期にわたり実施され、学生は企業担当者と協働しながらWebサイトを制作。実務スキルやコミュニケーション能力を習得し、企業はWebの重要性を再認識した。ヒアリングを通じて、情報整理や発信の課題が浮かび上がり、SNSとの連携や運用体制の整備が求められた。特に、更新の継続が課題として挙げられ、デジタル活用の支援が必要とされた。学生にとっては、デザイン提案力や問題解決能力を高める実践的な学びの場となり、企業にとってはブランド戦略の見直しやオンラインでの発信力強化の契機となった。また、企業ごとに異なる課題に対応するため、学生は柔軟な対応力を養い、実務に即した経験を積んだ。さらに、企業がWebサイトを単なる情報発信ツールとしてではなく、ビジネスの拡大や顧客との関係構築の手段として活用する意識が高まった点も重要な成果である。本稿では、そのプロセスと成果を分析し、地域連携型デザイン教育の展望と課題について考察する。

著者関連情報
© 2025 日本デザイン学会
前の記事 次の記事
feedback
Top