主催: 日本デザイン学会
会議名: 日本デザイン学会第73回研究発表大会
回次: 73
開催地: 千葉工業大学 津田沼キャンパス
開催日: 2026/06/12 - 2026/06/14
幼児期の盲児は、体内が不可視であることに加え、絵本や他者観察などの視覚情報による補完が難しいため、「食べる」と「排泄する」の間の出来事を連続した因果として把握しにくい。本研究は、ヴィゴツキーの生活的概念/科学的概念の区別を援用して食育理解を3段階に整理し、幼児期に対応するステップ1(生活的概念)「食べる→(身体の中を通る)→出る」の成立を支援する触察教材プロトタイプの設計・試作と、設計要件および制作再現性を含む知見整理を目的とする。宮城・京都の教職員への半構造化インタビューをM-GTAで分析し、①単純化による直感的理解、②身体スケールとの整合、③過程を追える操作性(追従性)、④身体化(当てる・着用)による位置関係、⑤語りかけと結びつく導入、の5要件を抽出した。要件を反映した反復試作を4フェーズで整理し、PLA・TPU・PVCの役割分担による多層構造とマグネット内蔵食べ物モデルを備えた統合プロトタイプを構築した。次報では現場提示を通じ、出来事が「体内で起こること」として意味づけられる条件や運用上の論点を検討する。