主催: 日本デザイン学会
会議名: 日本デザイン学会第73回研究発表大会
回次: 73
開催地: 千葉工業大学 津田沼キャンパス
開催日: 2026/06/12 - 2026/06/14
本研究は、商品開発におけるフィードバックや議論、レビューを包括して捉える「デザインクリティーク(DC)」を対象とする。DCは最終成果物の質に関わる重要なプロセスであるが、プロダクトデザインの分野においては十分に整理されていない。本研究では、DCの進行に着目し、参加者の力関係がどのように作用するかを検討する。そこで、企業の担当者および外部デザイナーを対象とした半構造化インタビューに基づき、再帰的テーマティック分析(Reflexive Thematic Analysis)を用いて再分析を行った。その結果、参加者間の力関係のあり方に応じて、DCにおける意味形成と評価の進行に差異がみられた。具体的には、力関係が均衡している場合、対話を通じた意味形成が先行し、その後に評価が行われる傾向が確認された。一方、力関係が非対称である場合には、意味形成が十分に行われないまま評価が早期に前面化し、対話が制限される傾向がみられた。これらの知見は、DCが意味形成を経て評価へと至るプロセスとして理解される必要があることを示している。