デザイン学研究
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インターフェイスにおける直観の役割
岡田 詩門
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1988 年 1988 巻 64 号 p. 23-30

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抄録

インターフェイスは,関係の場であり,特に人間と機械とのコミュニケーションと言う関係において,対話に基づく<わかる>インターフェイスの実現が必要と言える。その為に<わかる>とは何かと言う人間の認識プロセスをモデル化すると,ことばを中心とした論理的プロセスと相互補完の関係に,ことば以外の直観的プロセスが存在すると言う仮説が成り立つ。この仮説を検証する為に,現状の情報機器を対象に,操作上の<わかりやすさ>を調査した。その結果,わかりやすさの障害となっている原因の多くが,直観的にわかるプロセスの欠如にあることが検証できた。その解決の手法として「視覚的シナリオづくり」を提案する。これは,モノをデザインするだけでなく,目に見得ないプロセス(コト)を視覚言語化するデザイン行為である。このような手法によって,直観による<わかりやすい>機器の実現と,新しいモノの発見が可能となる

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© 1988 日本デザイン学会
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