消費者の製品評価構造には,一般に,評価が良ければ買う,悪ければ買わないというルールが存在する。また,消費者の製品に対する評価にはあいまいさが存在する。このように,人間の経験的,意識的なルールがあり,あいまいさが存在する分野には,ファジイ集合を応用したモデルが適している。そこで本研究では,ケーススタディとして家庭用電話機を取り上げ,消費者の製品評価モデルの構築を試みる。研究はまず,家庭用電話機に対する消費者の意識を探るために,グループインタビュー,アンケート調査を行い,評価項目やその重視度を明確にした。次に,ファジイ推論を応用した消費者の製品評価モデルを構築し,実製品を使った具体的演算を行い,モデルの妥当生及び問題点を考察した。