デザイン学研究
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地域デザイン革新センターの運営・活動の現状とその特性
金 起範尹 永泰宮崎 清植田 憲
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2009 年 55 巻 5 号 p. 5_83-5_92

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抄録

 本稿は、韓国政府の主導によって各地に設立された「デザイン革新センター」の運営・活動状況とその特性を把握し、今後の在り方を検討したものである。以下の各点を明らかとした。(1)設立にあたっては、中央政府からの支援金の比重が高いなど、地域特性が十分に反映されているとは言い難く、運営に関しては、地域の特性を反映した「地域のデザインセンター」として運営していくことが求められる。(2)地域経済の活性化に焦点をあてた運営がなされており、地域の状況を踏まえ、地域のデザインインフラの底辺拡大に向けた取り組みが望まれる。(3)地域のデザインネットワークの中核となるべく、センターと地域社会との連携体系・連携プログラムを積極的に展開していく必要がある。(4)今後、センターは、自律的・自立的運営を目指すと共に、デザイン概念の地域社会への普及のためにも、状況改善に向けた方策の遂行が求められる。

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© 2009 日本デザイン学会
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