デザイン学研究
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戦後日本の教育における「創造性」の位置付け
─工業系高専に求められる創造性喚起のための教育─
小高 有普清水 忠男村中 稔安島 諭桑村 佐和子大谷 正幸
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2016 年 63 巻 3 号 p. 3_11-3_20

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抄録

 工業高等専門学校(工業系高専)は今,次世代教育に向けた課題に直面している.その具体的方策の手がかりを得るために,「創造性」に焦点を当てた調査研究を行った.1)ことに国の経済事情,教育施策,社会動向の変遷とともに,「創造性」の意味合いが大きく変化しており,「創造性」を喚起する教育がますます重要性を増していることが確認された.2)「創造性」がどのように捉えられ,どのようにその喚起が図られようとしているかについて,工業系高専,美術系大学および工業系大学のデザイン専攻の教員を対象としたアンンケート調査を行った結果,高等教育機関の教育現場において重点の置き方や方法の違いが明らかになった.これらの調査結果を踏まえて,デザイン教育の方法が,これまで以上に創造性の喚起を必要とする今後の工業系高専教育に応用可能であることが提言される.

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© 2016 日本デザイン学会
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