デザイン学研究
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シート状自然材料を室内空間に取り入れるための評価および提案
デン ナ阿部 眞理白石 照美森岡 大輔
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2022 年 69 巻 1 号 p. 1_17-1_26

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抄録

 本研究では、家具や内装用材料に用いられている樹脂材料を自然材料に置き換えることで、室内空間の質向上と樹脂削減が期待できると仮定した。家具および内装用材料としての使用が期待できるシート状自然材料を選択し、性質評価を行った結果、木糸・タケ・和紙を原料とした各生地が市販材料の性質に類似あるいは上回ることが明らかとなった。この結果をもとに、市販家具材料に類似点を持つ木糸生地、および市販家具材料にはない肌合い感、品質感を持つ和紙生地を用いた収納家具を提案した。また、市販壁材と類似した和紙生地とタケ生地、市販壁材にはない肌合い感と品質感を持つ和紙生地による内装用壁面パネルを提案した。その結果、家具材料および壁面材料ともに自然材料に置き換える方法を示すことができ、室内空間の樹脂量削減の可能性が示唆された。

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© 2022 日本デザイン学会
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