抄録
近年、企業競争力の向上、あるいは、様々な社会課題の解決の手段として、クリエイティブデザインに対する期待が高まっており、デザインの実践主体やデザイン対象も広がりを見せている。その試みの有効性を考える上で、改めて、従来デザイナーが行ってきた実践内容や、その中に内在する実践知についての分析、理解が必要となっている。そこで本稿では、クリエイティブデザインの知性のあり方を検討する「デザイン知研究会」におけるデザイン研究者、実務家の議論を元に、探索的アプローチとしてのデザイン過程、並びにその実践に求められるデザイナーの能力の特徴を、異分野の視点から分析する。また、本分析を元に、デザイン主体、及びデザイン対象の広がりの中で発揮されるデザイナーの能力や役割について論ずる。